2017年11月26日日曜日

11月26日(日)つくばマラソン

つくばマラソン、42.195キロ。
大本命レース。去年は膝を故障して、直前に風邪ひいた上にぎっくり腰まで重なってしまい、大失敗だったレース。おかげであまり印象はよくないけど、やっぱり全体がフラットで記録をねらえるらしい。自己ベストがおととしの、アップダウンがきついといわれるさいたま国際マラソンで、自分では会心のレースだったけど、これならもっと記録が伸びると思っていたところまさかの2年間の停滞。まあ振り返ってみるとそれほど走りまくっていたわけでもないので自業自得なのだけれど、さすがに全力の記録を刻んでみたいわけで。今シーズン予定していた先月のあつぎハーフは台風で中止になったけれど、東京トライアルハーフでは1時間21分。自分でも期待して挑む。
前日、自己ベストは目指すけれど、じゃあどれくらいを目標にすればいいんだろうかと思ってペースを計算してみる。キロ4分10秒を切れば2時間55分いけるか。よし、2時間55分切りを目標にしよう。晩ご飯はパスタを山盛りで食べる。茹ですぎておかわり。お腹が苦しい。眠剤を飲んで21時半就寝。1時過ぎにいったん起きる。やっぱり起きちゃったか。眠剤をまた飲んで横になるが、なかなか寝つけない。しまった、眠剤がレースまで残ってしまうのが嫌で短期の眠剤だけにしたけど、睡眠がとれないよりはましだった、中期も飲めばよかった。2時過ぎになっても寝つけず、相当焦る。この日のために2年間があったのに、睡眠不足でパーかよ・・・。やっぱりロヒ欲しいなあ。
アラームが鳴って目がさめる。いつの間にか眠れたようだ、どのくらい眠れたか分からないけれど、起床。シャワーを浴びて、4つ切り食パンを1枚食べて、あとは電車の中で食べようと出発。秋葉原からつくばエクスプレスに乗って、食パン2枚食べて、アイマスクをして研究学園駅へ。バスに乗り換えて会場へ。まずトイレ。それから着替えて、もう一度トイレへ。荷物を預けてスタート地点へ。8時35分過ぎに到着。寒い。がたがた震える。今日は一気に気温が上がるらしいから手袋もしてないけど、してくればよかったかしら。そのうちに8時50分、スタート10分前になって、市長があいさつ。今日は私もフルを走ります、の声に一同が沸く。市長が自ら走る大会は絶対にいい大会だ。列が進み、いよいよスタート。
号砲が鳴り、ウォッチのボタンを押す。そこからスタート地点までだいたい50秒。うわ、いきなり1分もハンデかよ。さらに走路が詰まってスピードが出せない。最初の1キロは4分43秒。いきなりきついなあ。いや、むしろあとで潰れないように最初はスピード出せないほうがいいかもしれん、と言い聞かせながら、合間合間を見てなんとか周りを抜いていく。次第に4分一桁を刻むようになる。このくらいでいいか。最初の給水所はスルー。尿意対策のためレース前に水分をとるのを控えて持参したザバスの小さいアルミボトルで給水する。このアルミボトル、3年くらいレース後のプロテイン補給で使ってきたなあ、今日でお別れだなあ。ありがとうと言いながらゴミ箱へ。こいつのためにも記録を残さなきゃいかん。10キロ地点で42分。あれ、サブスリー目安のときと同じゃねえか、と一瞬不安になるも、いやスタートのロスを考えると40分台か、むしろだいぶいいぞ、このままいければ。このあたりでようやく周りのランナーとの抜いたり抜かれたりが少なくなり、落ち着いてくる。キロ4分5秒くらいを目安に進む。15キロで最初のジェル投入。飲んでいると、集団に抜かれる。あれ、とウォッチを見るとキロ4分15秒になってる。ジェル飲んでてペース落ちてたか。あわてて立て直す。その後もキロ4分3〜5秒くらいで、これ最後まで持つんだろうかと自分でも思うくらい順調。あと10キロ、27〜28キロくらいまでこのままいけたらなあ、そこからは耐えていけるようにしようと思いながら進む。
ハーフ地点は1時間25分切れたらいいなあと思っていたけど、1時間27分。ありゃ、これサブスリー目安と同じだ。ええと、タイムロスを引くと、あれ、25分切れてないじゃん。やばい、ここからは落ちるだけか。ネットタイムを目指すしかないのか。なんとかこのままできるだけ落ちないでいって欲しい。
25キロで2本目のジェル投入。27キロ通過。よしまだペースは保てている。だいぶ調子いいぞ。30キロ地点、2時間5分。キロ4分10秒の30キロ地点が2時間5分だったから、よっしゃ、2時間55分いける、しかもグロスで。さらに足も胸もまだ全然苦しくない。本当に調子いいぞ。31キロすぎ、あっそうだ、カフェインとるんだった、忘れるところだった、でカフェインを投入。まだまだいける。33キロで3本目のジェルを投入。走っていると去年のコースの記憶が戻ってくる。ああ、ここからは陸橋に戻ってあとはラストだ。坂を登って陸橋を渡り、下って、胸も息も苦しくない、足もまだもってる。これはいける、なにかアクシデントさえなければいける。周りの声援に応えながら走っていく。やがて筑波大学構内へ。紅葉がすごくきれい。まだ大丈夫。さらに少しずつペースを上げる。どんどん抜いていく。40キロ地点で2時間45分。よっしゃこれはもう確実だろう。まだペースをあげて、41〜42キロのラップが3分台。スパートをかけていたらふくらはぎがちょっとだけつりそうな感覚がして、いやいや耐えてくれ、もうちょっとだけ頼むと祈りながらスピードをあげたままゴールの競技場へ。フィニッシュゲートが見える。横の時計は2時間53分。よっしゃああああああとダッシュしてフィニッシュ。2時間53分。

振り返って満面の笑みでゴールを見つめる。自己ベストの喜びに2年ぶりに浸る。同じく記録を達成したであろうランナーが笑顔で、ガッツポーズでフィニッシュしてくる。おめでとうとひとりひとりに声をかけたくなるくらい自分も高揚してしまう。最後までまったく苦しむことなく走りきることができた。周りのシリアスランナーには比べるまでもないほど走り足りていないけど、これが全力の記録。大満足。そして、実力も、気持ちも、これ以上のタイムはちょっともう出せそうにない。そう思うほど走りきった。来月は大好きなはが路ふれあいマラソン。そこはもちろんファンランで、それからはどうしようか。ちょっとまだなにも考えられない。とにかく、なんというか、「やる」という言葉は好きじゃないのだけれど、やりきった。