2015年10月25日日曜日

10月25日(日)あつぎマラソン

あつぎマラソン、21.0975キロ。

寿命削って走っております。

先週も今週も俺にしちゃよく走った。カーボローディングもだいぶ取り込んだ、ただの大食いだけど。さあいよいよ今シーズン初戦のハーフマラソンだ。ってところで、一番の大問題が発生。不眠。昨日は0時からラグビーあるなあ、困った、それまで寝よう。20時に横になる。これが眠れない。どうしても眠れない。あせる。ああ、ここまでの準備は万端なのに、懸念していた最大の障害が起きた。眠剤飲むか、いやいやラグビー見ないといかん。眠れない。結局23時半くらいにようやく意識が途切れたけど、アラームがラグビーW杯の開始を告げる。ええいちくしょう見るしかない。
ニュージーランドが圧倒してたけど、南アフリカもぎりぎりまで逆転の気配を感じられてものすごい面白かった。さあ寝よう。・・・眠れない。だめだ、走ったら倒れるかもしれん。もそもそ布団から出て、晩のカーボローディング用のパスタの残りを温め直して食べる。そして眠剤をかじる。少しでも、少しだけでも眠りたい。
3時過ぎに眠れたようだ。そして5時半にアラームで起こされる。3時間すら眠れていないじゃないか。でももう行くしかない。うどん1玉、4つ切り食パン2枚。あ、餅あっためるの忘れてた。もうしょうがない、時間がない。食べて、急いで準備して出かける。もう心の中は不安でいっぱい。小田急は座れたので、アイマスクをして少しでも、うとうとだけでもできますように。でも眠るまではいかない、それでも起きたままよりはましか。本厚木に着いて、バスに乗り換え。バス車内でもアイマスク。少しでも。トイレに行きたくなる。バスの時間けっこう長い。寝入ることができない。あああ、万全なはずだったのに、今日は、今日も? つらいなあ。
スタート/ゴールの荻野運動公園に到着。受付を済ませ、体育館の施設内で着替え。ゼッケンを付ける。ああ、あつぎマラソンには、前に買って愛用しているこのあゆコロのゼッケン留めがよく似合うなあ。前と後ろ両方に付けちゃえ(誰にも気づいてもらえませんでした)。荷物を預け、スタート地点へ。キロ4分のエリアに並ぶ。スタートが近づくと、キロ3分のところにわんさか人が集まってくる。まあ公認レースでも、公認コースでもないし。俺だってキロ4で走れるかどうかは不安だし。そしてスタート。
グラウンドを一周してから公道へ。いきなり登り。ほうほう、なかなか挑みがいのあるコースじゃないか。これで体調が万全なら。でも走りはそんなに悪くないかもしれない。2キロ地点に時計があり、10分。うーん、スタートの混雑かなあ。抜いたり抜かれたりしながら、10キロ部門でキロ4くらいのランナーについていくことにする。なかなかいいペースで走ってくれて、こちらもいいペース。だけどしばらく走っていくと、途中のアップダウンで少し遅れが出てきたみたいで、抜かさせていただく。それからゆっくりとした登りが続き、9キロあたりで10キロ部門とハーフとの分かれ道へ。スタッフが「ハーフは左折でーす」って言うからそのつもりでいたら、看板にはハーフは前進、10キロは左折。思わず「前進じゃねーか」って口に出したら、隣にいたランナーが「左折って言いましたよねえ」って応じてくれる。「左に寄っちゃってましたよ」って言われて思わず声を上げて爆笑。ああ元気出た。ハーフ部門だけのルート、また登り登り多い多い。登りは好きだけど、ちなみに下りはペースが乱されるから難しい、なりゆきにまかせて走るのがいいって聞いたけど、スピード出すぎると足が潰れそう。脇腹・胸にもきそうでこわい。話は戻って、これだけ登りが多いとどこかで足が止まりそう。それでもペースは落としたくないから、なるべく力を入れず、足を上げず、腕を下ろして登っていく。登りが得意なことが発揮されたのか、抜くことが多くてなにより。
ところで、沿道にいる、応援してくださる地元の人々が、いつもいつも本当に力になる。養護施設かな、マラソン大会でよく見る、車いすに乗ったおじいちゃんおばあちゃんたち。応援してくれて本当にうれしい。心からうれしくて、ありがとうって手を振ると、声を上げてくれたり、より一層力強く手を振り返してくれたり。いや車いすの方々だけじゃない。沿道で応援してくれるみなさん、本当に力になっています。一家総出で応援してくださる方々、おじいちゃんおばあちゃん、親子連れ、かわいらしい幼児小学生中学生高校生。生まれて間もないお子さんを抱いたお母さん、かわいいわんこを連れた方。沿道の人々だけじゃない。給水、コース誘導のスタッフ、ボランティアの方々。がんばれ、ファイトって、この俺に言ってくれてる。実際手を振り返したり、がんばれって言葉に、はいっ! って言い返したり。その直後に前のランナーを抜いたりしてるしね。こういった地元の人たちの応援、声援がうれしくて、マラソンを走っているんだ。この声援がなかったら、マラソン大会に出続けているか分からないほどに。それを今シーズンの初戦に、あらためて気づかせてくれた。それだけでも、このあつぎマラソンはすばらしい。
少し平らな道を走ると、また登り、少し下ってまた登り。大きく下ってまた大きく登り。この登りいくつ目だ。てことはそのうち一気に下るのかなあ、そこで抜かれるのかなあ。残り6キロか5キロくらいから大きな下りが続く。でかい登りは3つくらいあっただろうか。いやずっと登ってた気がするなあ。下る途中で、一般車両と並走する形になる。えー、タイムが遅いと歩道を走らされるんじゃないの。トラックが目の前に割り込んでくる。あーちくしょー、ペースが乱れる。トラックに追いつきそうになって、歩道を走り、そのうちもう危険覚悟でこりゃ横をすり抜けるしかないか、いやいや危なすぎる、と思ったところで、スピード上げて前に出ていった。ふー危なかった。
残り2キロでペース上げようと思ってたけど、3キロくらいの下りからどんどんスピード出てる。このままいけるか。残り2キロ過ぎたところで、スタートとゴールの運動公園へ。あれ、あと2キロどうすんの。グラウンド何周か走らされるの。と思っていたら、競技場の横を抜け公園内へと入っていく。まだあるんか。でも意外と足が残っている。スパートかけますか。抜かせてもらいますよ。ってどんどんスピード上げて抜いていく。そうして競技場へ。あと2人抜けそう。抜けるかな。あっちもスピード上げてる、だめか。ダッシュ。いける。最後の直線で抜いてフィニッシュ。ああああ疲れたああ。
ポカリ、タオル、走ってる途中でスタッフが着てるの見てから、このTシャツが参加賞かなあ、きっついなあ、と思ってたけど、案の定ナイスなTシャツを受け取る。そのあと記録証受け取りへ。1時間27分。あれえええ、25分切りたかったあ。でもこれだけアップダウンがあるならしょうがないか。ほとんど寝てないしなあ。悔しいよりは納得。そして、荷物受け取ろうとしたけど、とん汁配ってますよって看板見て、先にもらっちゃおうとそっちに向かう。待っていると、後ろのランナーから「ビブラムでハーフですか、すごいですね」って声をかけられる。いやいやもう慣れてるからそんなにすごくないですよ。今日のコースの感想、今後のレースなどを話し合う。いやあ聞いてはいたけどこんなにきついアップダウンだったとは、と2人で話す。俺と同じく、さいたま国際に出るそうだ。サブスリー目指してますっておっしゃって、今日の記録を見せ合うと、うわ俺より 先着してるじゃないか。ビブラムで出るんですかって聞かれて、そこを迷ってます、もう半年以上ビブラムしか履いてないからシューズ履けないかもしれません。ほんとどうしよう、とここ最近思っていたけど、今日の感じではいけそうな気がしてきている。あと3週間、よく考えてみよう。とん汁を受け取って、それじゃあお疲れさまでした、と別れる。ひとりで参加しているとこういう交流が本当にうれしい。ありがとうございました。
そのあと荷物を受け取って、着替えて、ん、リュックに下げてたグラサンの袋が落ちた。紐がほどけたかな。あれっ、切れてる・・・。あっ、受け取りのとき荷札をはさみで切ってたけど、そのとき一緒に切られたんだ。まじかー。結び直す。
帰りはバスで立って本厚木まで。ちくしょう1本待てばよかった、きつい。駅について、ちょうど来た各停に乗車。50分で新宿に着くけど 座れないリスクより、1時間半かかっても座っていけるほうを選ぶ。ハーフ走ったきつさじゃないんだからね、寝てないつらさなんだからねっ。

寝ていなくてもそれなりに走れた。走ってしまえばまあまあいつも通り走れたけど、時おり、走る前や走ってる間、走りきれるか不安になった。不安というより無理だろう、倒れるんじゃないか、極論すれば死ぬんじゃないかとまで追い込まれた。睡眠時間が足りないことにより、追い込まれるのは体力的なことじゃなく精神的なことだった。でも走りきることができたというのは、自信になることなんかじゃない。万全な状態じゃないってこと、確実に寿命を削って走っているってことを自覚しないといけない。

人は、生き物は眠ることでしか体力を回復できない。生きるために、走るためにもっともっと寝なきゃいけない。

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